BioSeizer®

BioSeizer®とは、脂質多層膜で治療用活性分子を封入する長時間持続放出の技術です。BioSeizer®のナノ微粒子は、層の経時的崩壊によって有効成分を一定の速度で放出するよう精密に設計されています。BioSeizer®も低分子医薬品や生物製剤などの高分子医薬品の長時間作用を可能にします。

リン脂質分子は、親水性の頭部と疎水性の尾部が付き、2領域を持っています。水溶液において、脂質成分は、水に面している親水性の頭部を外側に向け、疎水性の尾部が内側に並ぶように、脂質二重層を作ります。細胞膜や核膜などの膜構造にとって、脂質二重層は重要です。

脂質配合剤の修飾と二重層製剤の処理で、リン脂質をリポソームなど複雑な構造に変えます。構造を変えることによって、薬物の放出する特性を制御し、臨床において必要とされる薬物動態を設計する製品候補が可能です。

他の長時間放出製剤と違って、BioSeizer®は埋め込み型や高分子製剤ではありません。しかも細い注射針を使うことができ、眼球みたいな繊細な組織や炎症のある関節などの局所注射に適し、医療現場での活躍が期待されます。原材料から最終製品まで全て無菌である注射剤の製造工程はよく見られるが、本技術は製造工程の最終段階で滅菌ろ過を採用します。

 

製品

TLC599, TLC399, TLC590

応用

投薬頻度の低減

強み

  • 抗体・Fab ・scFv ・ペプチド・アプタマー・DNA・siRNA・小分子などへの高汎用性
  • 有効成分の放出速度の設計
  • 有効成分の即効性
  • 有効成分の長時間作用
  • 全身性副作用の低減
  • 完全生物分解性の材料
  • 組成物特許による保護